ウイスキー好きの"今夜も飲む!"

ウイスキーとその蒸溜所を愛し、年間10回以上蒸溜所を訪問。ウイスキーの良さと蒸溜所見学の楽しさを皆様に知っていただきたいと思います。2019年、ウイスキー文化研究所認定ウイスキープロフェッショナル取得。

タグ:信濃屋

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☆BALBLAIR 1997 SINGLE CASK
 Distilled 1997 Bottled 2015
 SHINANOYA TOKYO
 度数:52.2 Cask No. 909
 樽種:1st FILL BARREL
(状態) 開封後1年/残量:60%程度/自宅保管

(テイスティング)
香り:
甘やかで少々溶剤的なエステリー、梨、リンゴ、ミルクのキャンディ、乾いた穀物の香ばしさ、透明感のあるスイートも感じる。仄かにウッディなビターとホワイトペッパーのスパイス感もあり。時間経過で次第にオレンジオイル。

味:
オレンジピール、ビターを伴うウッディ、クリアーなエステリー、香ばしい穀物、ボタニカルなニュアンス。終盤からはクリーミーで少しオイリー、加えてジンジャーやスパイス。フィニッシュはクリーミーでスイート、一拍置いてオレンジビター、仄かにカカオのようなニュアンスもある。後味にはシトラスの風味にバナナが混じる。

感想:
香りではリンゴや梨のエステリー、味ではオレンジが先行する。全体的に甘やかでクリーミーかつビター。程よくウッディで芯が太く、フィニッシュから後味まで長くスイートが続く。加水ではエステリーがやや強調され、クリーミーは影を潜める印象。少々アルコール感が強いが、許容範囲。後味に抜けてくるシトラスとバナナが心地よい。

評価:4(美味しく感じる/ゆっくり楽しめるレベル)

コスパ:値段相応~高額だが納得

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2016年に信濃屋がリリースしたバルブレアのオフィシャルプライベートボトル。バルブレアにおいては国内では初のオフィシャルPBだったようです。

味わいはオレンジや主張あるエステリーを筆頭に、クリーミーで香ばしいモルト感とスイート、そしてビターが主体。ウッディやスパイシーはそこまで前面に出ず、味を邪魔せず引き立てる印象です。

中熟のバルブレアとして期待する要素を概ね全部持っているイメージ。ただ、度数のわりに少々アルコール感が刺激的に感じられました。まあそれも含めて中熟ならではと言ったところでしょうか。良く言えば飲みごたえと飲みやすさが同居できているイメージ。どちらにせよ完全にネガティブ、という訳ではありません。

少し度数落ちすれば、また香り立ちも変わってくるかもしれませんね。そういった点でも長く楽しめそうな1本かと思います。

〇 フレッシュなシトラス。ポテンシャルを感じさせるスペイサイドの佳酒。
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☆GLENLOSSIE Vintage 1992  Aged: 24Years
 SIGNATORY VINTAGE 
 EXCLUSIVELY CHOSEN BY SHINANOYA, TOKYO, JAPAN
 度数:57.4%
 樽種:ホグズヘッド


(状態)開封直後/残量:90%程度/自宅保管

(テイスティング)
香り:
オレンジオイル、オレンジピール、ワクシーな印象、未熟なキウイ、シロップ薬、青レモンのピールのような若干の青さ、やや尖ったアルコール刺激。甘くオイリーな印象だが、次第にフレッシュフルーツの酸味も現れる。徐々に焼きたてパンのような香ばしさ、イースト的な酸味、キャラメルのようなニュアンスも出てくる。

味:
フルーツのシロップのような甘さ、フレッシュな酸味、オレンジソース、やや青っぽい印象。中盤あたりからはワクシーで刺激的、ビター、薬草っぽさも。さらに終盤からフィニッシュにかけてはスパイシーで、ペッパー、クローブを感じる。フィニッシュはやや長めで、ビターの中に青さとウッディさが混ざる。口当たりはさらっとしており、ややヒリつくが不快ではない。

感想:
開栓したてからそれなりに良い子なイメージ。ワクシーだが、ちゃんとオレンジや青レモンのフルーティさもしっかり感じられ、開栓直後ながらしっかり楽しめる印象。時間経過で酸味方面のニュアンスが引き立ってくる。加水するとワクシー&オイリーが抜け、よりフルーツのニュアンスを感じやすくなる。また原酒に由来すると思われるイースティなニュアンスも現れる。今後、瓶熟でこなれることが期待できそうな味わい。

評価: 4 (美味しく感じる/ゆっくり楽しめるレベル)

コスパ: 良い

~グレンロッシー蒸溜所~
現在ディアジオの傘下で、主にブレンド用に原酒を提供。オフィシャルのシングルモルトはリミテッドリリースを除けば「花と動物」の10年物のみ。ボトラーズでは近年も度々リリースされているので、個人的にはオフィシャルよりもボトラーズのほうが馴染みがあるイメージ。

ブレンド用原酒の提供先と著名なのはヘイグ(ディンプル)。姉妹蒸溜所としてマノックモアが併設されており、ディアジオ社の巨大集中熟成庫、およびドラフの処理施設(ダークグレイン工場)も完備されている等、大規模な複合施設を成している。

ポットスチルは現在6基。スピリットスチルには精留器が取り付けられている。
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数年前に発売され、ネットでは解禁されてから数十分で完売したといわれるボトル。故あって手元にあったものを開栓、テイスティングしました。

販売元は日本におけるウイスキー販売の雄、信濃屋。原酒の提供元はこちらも著名なスコットランドのボトラーズ、シグナトリーです。本ボトルは所謂シグナトリー×信濃屋ジョイントボトルと呼ばれるリリースの第2弾にあたるもので、第1弾のグレンタレット 1987年と同時発売でした。

この2本は販売開始前より評判上々で、ネットでは先述の通りほぼ即完売(タレットに至っては数分程度で完売)してしまったそうです。これ以降も同ジョイントボトルとしてブルックラディやバルメナック、グレンバーギーなどがリリースされ、その度に早々に完売してしまう、人気のシリーズとなっています。

また、同シリーズ各ボトルに対するネット上での評価を見ていると、概ね「開栓すぐでも美味しく飲める」「瓶熟でもっと伸びそうなスペック」等のレビューが散見され、どれも品質面では高評価な模様。樽をチョイスしたバイヤーさんの敏腕ぶりが窺えます。

本ボトルも例に漏れず開けたてで十分楽しめるレベルで、オレンジ系シトラスのフレッシュな甘さに若レモンや未熟キウイの酸味が合わさり、かなり自分好みな仕上がり。樽感含め主張の強いフレーバーもほぼ無く、いい意味でブレンド向け原酒を造っている蒸溜所らしい上品な味わいでした。

価格は1万数千円程度でコスパ面も非常に良く、現状の日本の市場を考慮すれば、即完売も充分頷けるクオリティです。

ワクシーさやツンツンした部分は、今後徐々にこなれて新たなフレーバーを生みそうな予感がしますし、現状で控えめなシトラス感やフレッシュな酸味はまだまだ伸びしろがありそう。しっかりと瓶熟させて楽しみたい反面、現状でもドンドンいけてしまう程に良い味わいであり、飲むか飲まざるかのジレンマの対象でもあります。とりあえずは飲みたい欲望をグッと我慢して、まずは半年を目安に経過観察ですかね。魔が差さないように注意注意と…。

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