ABER21
☆Aberfeldy AGED 21 YEARS
 THE HEART OF Dewar's
 度数:40%

(状態) 開封時期不明/残量:50%程度/バー飲み

(テイスティング)
香り:
ピーチシロップ、ケミカル寄りのマンゴーフレーバー、アプリコットジャム、ハチミツ、アップルジャム。全面的にフルーツ&スイート。フルーツに隠れるようにクリーミーな穀物、柔らかいウッディとビター、僅かに土っぽいニュアンス。時間経過でココナッツとビネガーに近い酸味も出現。

味:
前面にシロップの甘さ、アプリコットジャム、オレンジママレード、マンゴーソース。湿ったウッディとカカオのようなビター、仄かに土っぽいピーティも伴う。透明感のある甘さと柔らかい口当たりである一方、ねっとりとした甘みが舌に絡む印象。フィニッシュは長く穏やかにスイートと僅かなビター、上品なモルトの香ばしさが広がる。アフターテイストに至るまでしっかりフルーツ。

感想:
非常にライトでスムーズな口当たりながら、ねっとりと甘くフルーティな味わいが印象的。とにかく甘い。加水でも芯は折れず、スイートが維持される。また、時間経過でもフルーツ感は少しずつ変化し、ゆっくりじっくり楽しめる印象。ビターや土っぽいピーティも引き立て役として好相性。オフィシャルスタンダードのアッパーグレードとしては上出来すぎる出来。

評価: 4~5(ゆっくり楽しめる~非常に美味しい)

コスパ:良い

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とにかく甘い。そして飲みやすかった1本。

さすがはアバフェルディ。もともとオフィシャルアバフェルディは、そもそもの味わいもコスパも良好と聞いていましたが、これはかなり良い感じで楽しめました。

特に際立っていたのはピーチやマンゴーのフルーツ。そしてハチミツやシロップのような濃縮された甘さ。加えて加水の絶妙さもあって口当たりは相当スムーズで柔らかい物でした。素直に「美味くて飲みやすい」と言える味。

まあ開栓から暫く時間が経ったものであり、度数落ち+開き具合が絶妙だったことも手伝っているとは思うんですけどね。それを込みで考えても、とても良いものなんじゃないでしょうか。惜しむらくは、これが所謂「旧ボトル」であり、現行の21年は少々ドライ寄りになってしまっているということ。ただ、根幹を成す部分の味わいに大差無いとのことなので、あとは好き嫌いの差で、基本的に美味しいことには変わりなさそう。

尚、今回飲んだ21年は2014年にラベルデザインが変わる以前の物。所謂先代旧ボトルでした。アバフェルディといえば赤リス。ちゃんとこのボトルにも描かれていました。現行品はデザインがおしゃれになった代わりに赤リスはお役御免、描かれなくなってしまいました。スコッチウイスキーのボトルの動物って、個人的に案外キャラ付けに有効な気がしており、無くなってしまうのはちょっと寂しいんですよね…。次回のリニューアル時には是非復活を希望。

さて、なかなかハイクオリティ・ハイコスパなアバフェルディですが、知名度は残念ながら少々低め。もともとデュワーズのキーモルトとして原酒の殆どが供給されており、シングルモルトのスタンダードラインナップは12年、16年、21年の3つ。さらに日本国内に至っては12年のみが定番で、21年はごく少量、正規ないし平行品として販売されている印象です。

ボトラーズのリリースもある程度あるように見受けられますが、決して多くはありません。故に通年リリースの12年であっても置いていないBARも少なからずあり、それ以外のオフィシャルラインナップとなるとかなりのレアキャラだったりします。勿論、今回のような旧ボトルも然り。

今後はボトラーズにも目を光らせて、遭遇次第試していこうと思います。ともあれ、オフィシャルアバフェルディは良い!