〇 ライト&スムーズ、万人受けアイリッシュ
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☆ JAMESON(Alc.40%、オフィシャル、ブレンデッドウイスキー)

(状態)
開封後1年以上/残量:10%程度/自宅保管

(テイスティング)
香り:
杏仁豆腐やアーモンドパウダー、少々ドライフルーツ的な風味、キャンドルのようなややケミカルなオイリーさ、メープルシロップ、バナナケーキ、徐々にウッディさや砂糖菓子のような甘い風味が現れる。

味:
シンプルでライト。僅かにオイリーで全体的に角の無い印象。口に入れた瞬間はタンニン由来のビターや酸味が先行し、続いて中盤からは一気にバニラフレーバーやメープルシロップを思わせる甘さが現れる。少々青っぽさも感じられた。フィニッシュにかけて再びビター。ボディ感は皆無。余韻も短時間でスっと消え失せる印象。

感想:
所謂スイスイ飲める味・口当たりで、好き嫌いの出るフレーバーや刺激があまり感じられない万人受け仕様なイメージ。悪く言えば凡庸。ゆっくり味わうのではなく、食前や食中酒に適する印象。

評価: 3 (可も不可もなし/日飲みできるレベル)

コスパ: 値段相応

先日ペルノリカール主催のジェムソンのブランディングセミナーに参加。それ繋がりで久しぶりにと引っ張り出してきたボトルです。開封から数年経過しており、かつ既に残り少ない状態だったことも手伝ってかなりライトな印象でした。
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さて件のセミナーですが製法やブランドのテーマを中心に、ジェムソン(ノーマル)、ブラックバレル、カスクメイツの日本市場正規販売ブランド3種を紹介する内容でした。

なんというか、ノーエイジ品しか一般市場に出していない時点で驚き。12年と18年どこいったよと。日本の市場の貧しさを痛感させられました。まあ、スコッチやバーボンと比較すればアイリッシュのネームバリューの浸透具合はまだまだ途上ですし、なまじ1万を超える価格帯を投入したところで騒ぐのはコア層だけでしょうね…

具体的には質問しませんでしたが、紹介の無かったシリーズについては正規輸入が無いか、一般市場に流通させるほど本数が入らないかのどちらかと思われます。まあ「ジェムソン=廉価で誰でも美味しい」というイメージ戦略もあるんでしょうがね…18年は思い入れのあるボトルなだけに少々残念な思いです。

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試飲に関しては先述の3種。既に3種とも飲んだ経験のあるボトル(カスクメイツ以外の2種は所持歴あり)でしたが、どうも以前よりもライト感が増したイメージに変わっている印象。メーカーの方曰くグレーンウイスキーの比率が最近上がったということで、それが原因なのは間違いなさそうです。
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そして最後にはジェムソンを使った家庭向けカクテル「JGL」を実際に作って〆。

たしかに飲みやすい…ですが、元々ライト&スムーズなジェムソンをジンジャーエールで割っているためにウイスキー感は殆ど生きておらず。ちょっと居酒屋メニュー感が否めないかな、といった仕上がりでした。まあスイスイ飲める味わいなので知り合いとちょっと喋りながら楽しむ程度には良いかもしれません。
まあ、呑兵衛には少々物足りませんでしたけどねw

今回のセミナー、全体的にライトユーザー向けの構成でしたが思っていた以上に楽しめました。案外アイリッシュをテーマにしたブランディングセミナーってありませんからね。お声を掛けていただいたバーテンダーMさんに感謝です。