ウイスキー好きの"今夜も飲む!"

ウイスキーとその蒸溜所を愛し、年間10回以上蒸溜所を訪問。ウイスキーの良さと蒸溜所見学の楽しさを皆様に知っていただきたいと思います。2019年、ウイスキー文化研究所認定ウイスキープロフェッショナル取得。

カテゴリ: アイリッシュ

〇 スムーズさはそのままリッチに、完成度の高まったジェムソン
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☆ JAMESON 18 YEARS OLD LIMITED RESERVE
 (Alc.40%、オフィシャル、ブレンデッドウイスキー)

(状態)
開封後半年程度/残量:80%程度/自宅保管

(テイスティング)
香り:
バニラ、メープルシロップの甘い香り、続いて熟成感の伴うウッディとビターチョコレートまたはカカオの芳香、徐々にドライフルーツ様な上品な酸味が現れる。少々ケミカルな香りも混じる印象。

味:
スムーズで全体的に控えめな印象。上品な甘さ、ウッディネス、タンニンが複合的に重なりながら現れては消える。中盤からメープルシロップ風味のパンケーキ、バターに似たオイリーなコク、キャラメルクリーム、僅かに青っぽい。ややしっかりした樽感。ボディは軽い。
余韻は長くも短くもなく、甘みとビターが程良く伸びる。

感想:
ジェムソンらしくライトでスムーズだが、香りは全体的にリッチで上品。味も相応に重層感が増し、バランスよく纏まっている印象。熟成感もほどほどで、オイリーやケミカル等アイリッシュらしさも散見される。ボディは軽く少々インパクトに欠けるが、飲みやすさと味わいの重層感のためか満足度は低くはない。

評価: 4 (とても美味しく感じる/ゆっくり楽しみたいレベル)

コスパ: 値段相応


前回のジェムソンと同じく、オフィシャルのセミナー参加を契機に久々にテイスティングした1本。

ノーマル(NAS)のジェムソンと比べると、ココアやドライフルーツといったシェリー樽由来と思わしき風味が加わって明らかににリッチなイメージになっています。ただし40度に加水されているためかボディは少々弱め。味の面では重層感はあるものの主張に欠け、捉えどころの無い雰囲気が感じられました。

とはいえ全体のバランスは良好で、棘の無い優等生なイメージ。ストレートでは勿論、オンザロックでもメープルやバニラクリームのような甘い香りが前面に現れてしっかり楽しめます。

価格も現行1万越えではありますが、この出来ならば納得できるレベル。個人的には飲んで損はしないかと思いますが、意外と入手困難。オフィシャルのハイクラスながら一般の酒販チェーンでも余程ウイスキーに特化した店舗でもない限り、見かけない印象です。

この入手の難しさの原因は日本での販路の狭さ故。
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(オフィシャルのセミナーでも紹介は無し…)

ジェムソン18年は日本のラインナップではおおっぴらに紹介されていない商品で、オフィシャルの入荷は1年に1度のみ。もともとアイリッシュウイスキーの市場が小さい日本へは割り当てが少なく、おまけにボトル自体がリミテッドリリースで出荷本数が少ないことも影響していると考えられます。

なので余程マニアックな品揃えを狙った店舗でない限り、店頭で見かけることは稀なわけです。またバーに於いても同様で、余程品揃えの良い店かアイリッシュに偏っていない限りはなかなか出会えません。

オフィシャルボトルながらちょっとしたレアキャラ。しかし物珍しさ以上に安定感のある味が魅力なボトルなので、機会に恵まれたなら試す価値アリだと思います。

〇 ライト&スムーズ、万人受けアイリッシュ
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☆ JAMESON(Alc.40%、オフィシャル、ブレンデッドウイスキー)

(状態)
開封後1年以上/残量:10%程度/自宅保管

(テイスティング)
香り:
杏仁豆腐やアーモンドパウダー、少々ドライフルーツ的な風味、キャンドルのようなややケミカルなオイリーさ、メープルシロップ、バナナケーキ、徐々にウッディさや砂糖菓子のような甘い風味が現れる。

味:
シンプルでライト。僅かにオイリーで全体的に角の無い印象。口に入れた瞬間はタンニン由来のビターや酸味が先行し、続いて中盤からは一気にバニラフレーバーやメープルシロップを思わせる甘さが現れる。少々青っぽさも感じられた。フィニッシュにかけて再びビター。ボディ感は皆無。余韻も短時間でスっと消え失せる印象。

感想:
所謂スイスイ飲める味・口当たりで、好き嫌いの出るフレーバーや刺激があまり感じられない万人受け仕様なイメージ。悪く言えば凡庸。ゆっくり味わうのではなく、食前や食中酒に適する印象。

評価: 3 (可も不可もなし/日飲みできるレベル)

コスパ: 値段相応

先日ペルノリカール主催のジェムソンのブランディングセミナーに参加。それ繋がりで久しぶりにと引っ張り出してきたボトルです。開封から数年経過しており、かつ既に残り少ない状態だったことも手伝ってかなりライトな印象でした。
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さて件のセミナーですが製法やブランドのテーマを中心に、ジェムソン(ノーマル)、ブラックバレル、カスクメイツの日本市場正規販売ブランド3種を紹介する内容でした。

なんというか、ノーエイジ品しか一般市場に出していない時点で驚き。12年と18年どこいったよと。日本の市場の貧しさを痛感させられました。まあ、スコッチやバーボンと比較すればアイリッシュのネームバリューの浸透具合はまだまだ途上ですし、なまじ1万を超える価格帯を投入したところで騒ぐのはコア層だけでしょうね…

具体的には質問しませんでしたが、紹介の無かったシリーズについては正規輸入が無いか、一般市場に流通させるほど本数が入らないかのどちらかと思われます。まあ「ジェムソン=廉価で誰でも美味しい」というイメージ戦略もあるんでしょうがね…18年は思い入れのあるボトルなだけに少々残念な思いです。

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試飲に関しては先述の3種。既に3種とも飲んだ経験のあるボトル(カスクメイツ以外の2種は所持歴あり)でしたが、どうも以前よりもライト感が増したイメージに変わっている印象。メーカーの方曰くグレーンウイスキーの比率が最近上がったということで、それが原因なのは間違いなさそうです。
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そして最後にはジェムソンを使った家庭向けカクテル「JGL」を実際に作って〆。

たしかに飲みやすい…ですが、元々ライト&スムーズなジェムソンをジンジャーエールで割っているためにウイスキー感は殆ど生きておらず。ちょっと居酒屋メニュー感が否めないかな、といった仕上がりでした。まあスイスイ飲める味わいなので知り合いとちょっと喋りながら楽しむ程度には良いかもしれません。
まあ、呑兵衛には少々物足りませんでしたけどねw

今回のセミナー、全体的にライトユーザー向けの構成でしたが思っていた以上に楽しめました。案外アイリッシュをテーマにしたブランディングセミナーってありませんからね。お声を掛けていただいたバーテンダーMさんに感謝です。

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