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☆KOMAGATAKE SINGLE MALT
 IPA CASK FINISH
 Botteled in 2020
 南信州ビール×駒ヶ岳

 度数:52.0%
(状態) 開封後数週間以内/残量:80%程度/蒸溜所にて

(テイスティング)
香り:
レモンのフレッシュ感、フレッシュフルーツのエステリー、優しいバニラ、浅く焙煎したナッツ、リンゴ農園の香り、バタースカッチ、ほんのりとホップのアロマ、甘みを伴うモルト、過熟な果実の甘い風味も漂う。

味:
優しいホップの風味、程よいタンニン、ローストナッツ、乾いた樽香、乳酸の酸味、プレッツェルの香ばしさ。柑橘のオイル。終盤はホワイトペッパーのスパイシー、柔らかいバニラ、仄かにボタニカルまたはレモンピールのビター感。フィニッシュは比較的穏やかに、暖かさが程よく長く続く。

感想:
思った以上に良く纏まっており、美味しく飲める一本。複数樽バッティング・加水品であるためか強烈な個性は求められないものの、樽感・ビター・ホップ由来のアロマ、フルーツがバランスよく現れる。加水するとビターとウッドが浮き、IPA感が強まるが、決して嫌みではない。

評価:
3~4(日飲みできるレベル~ゆっくり楽しめるレベル)

コスパ:値段相応

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マルスウイスキーから先日発売された、シングルモルト駒ヶ岳のIPAカスクフィニッシュ品。前回のシングルカスクから打って変わり、今回は複数樽をバッティングし加水調整したものとなりました。

フィニッシュに使用されている樽は前回のシングルカスク駒ヶ岳IPAカスクフィニッシュ同様、同敷地内の南信州ビールのIPAの熟成に使用されていたもの。

味わいではシングルカスクほどのIPA感ないしホップ由来のアロマ感は感じられないものの、バーボンカスク由来と思わしきクリーンなフルーツ香とバニラ香の合間に程よくホップが見え隠れする印象でした。

また口当たりは加水の具合も相まってか非常にソフト。味わいではよりファッティな印象が増しつつ、酸・苦のバランスとスパイシーのアクセントが効いた仕上がり。概ね香りと味わいで大きく乖離なく、突出した部分には欠けるものの安心感ある雰囲気でした。

加水ではややホップの香りとウッディさが浮き上がる印象で、若干不安定に感じましたが、嫌味のある部分は思いの外感じられなかったので、ハイボールなどには案外馴染むのかもしれません。

シングルカスクではない分、味わい的にもお値段的にもピーキーではなく、非常にライトに手軽に楽しめる1本かと思います。今後もシリーズが続けばいいなぁ…