☆GLENUGIE AGED 37 YEARS
THE DISTILLERY Reserve Collection
SINGLE CASK EDITTION
19th June 1981
6th August 2018
度数:48.8%
樽種:3rd Fill Hogshead #3197
(状態) 開封直後/残量:90%程度/バー飲み
(テイスティング)
香り:
しっかりとしたモルティ、オーキーな香り。続いて和の柑橘(温州みかん、剥きたての夏みかん)のソフトでスイートな香り、ピーチフレーバー。少々ケミカルっぽい柑橘フレーバーも伴う。甘く滑らかで、透明感すら感じさせる柑橘のフルーティなニュアンス。非常に期待感の高まる印象。
味:
口に含んだ瞬間からミカン、柑橘のオイル、白ブドウのジュース、ピーチ等々の甘くジューシーで優しいフルーツ感が溢れる。中盤より徐々に太さのあるモルト、クリーミーな穀物感、非常に柔らかいオークの樽感。フィニッシュはソフトで細く長い。柑橘系のクリアな甘さが長く長く最後まで続く。非常に僅かにオイリー。
感想:
素晴らしい。開栓直後ながらとても満足度の高い充実感。とにかくフルーティで、特に柑橘、それも和のミカンを思わせる要素が溢れる印象。それでいて、しっかりとモルティな部分もあり、飲みごたえもある。このままでも充分だが、今後さらに開いてフレーバーが豊かになることが期待できる。加水にも耐えるが、ストレートで全く過不足ない。
評価:5~5+ (特別な時に飲みたいレベル/極上の味)
コスパ:高額だが納得
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言うことなし。とにかく美味いグレンアギーでした。
ちょっと今まで飲んだことのないレベル。閉鎖蒸溜所という特別さを差し引いても、全く素晴らしいボトルです。
トップノートでは、長熟のグレンキースやキャパドニック等に共通する、個人的にシーバス香と呼んでいるモルト&オークの香りがあり。しかし間髪入れず、柑橘などのスイートなフルーツフレーバーが押し寄せます。
味わいでも当然フルーツが凝縮。しかも非常にクリアーなフルーツフレーバーで、甘く、伸びやか。一方でモルト感や樽感も極めて程よいバランスで含まれ、線が細くなり過ぎず、後を引く美味さです。
ここまで顕著なフルーツがあり、且つ棘の無い味わいなのは使用樽がサードフィルのホグズヘッドなお陰でしょうか。ここまで原酒由来と思われるフレーバーが良く活かされたモルトは、これまで出会ったことがありませんでした。
限定とはいえ、オフィシャルでここまでのボトルがあるのか!と驚くとともに、心底満足のいく1本。飲めたことに感謝。そしてお値段は内緒。
グレンアギーは1983年に閉鎖。ブランド権および原酒の保有はアライド社を経て、現在はペルノリカール(シーバスブラザーズ)が保有しています。往時はブレンド用原酒にその殆どを供給していたため、オフィシャルシングルモルトとしてのリリースは皆無で、市場に出てくるのはボトラーズのものばかり。近年、ようやくシーバスブラザーズよりオフィシャルのリミテッドリリースが発売されるようになった模様です。
さて、今後開いてくるとどうなるのか…まだまだ楽しみは続きそうです。