ウイスキー好きの"今夜も飲む!"

ウイスキーとその蒸溜所を愛し、年間10回以上蒸溜所を訪問。ウイスキーの良さと蒸溜所見学の楽しさを皆様に知っていただきたいと思います。2019年、ウイスキー文化研究所認定ウイスキープロフェッショナル取得。

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☆DAFTMILL 2007
 WINTER BATCH RELEASE
 bottled in 2020
 度数:46%
 樽種:ex bourbon barrels(#040~046)
(状態) 開封直後/残量:90%程度/自宅保管

(テイスティング)
香り:
香ばさと粉っぽさの伴うモルティ、温めたシフォンケーキ、ピーチフレーバー、マンダリンオレンジ、みかんの皮、ビターなウッディ。薬草的な風味もある。多少のニューポッティさも僅かだが感じられる。

味:
押しの強いビター、タンニン、オレンジピール、ライトな口当たり。中盤から穀物の香ばしさ、乾いた印象のウッディを比較的強く感じる。フィニッシュはウッディとビターが続き、ドライに切れる。後味に若干のオイリーさを感じる。

感想:
香りは結構甘く、特にピーチとオレンジが目立つ。口当たりは軽いがアルコールの刺激は結構強い。味はシンプルで嫌味はあまり無い印象。やや平板か。少々ビターとウッディが強い。飲みにくくはないが、完成品としては物足りない印象。加水しても折れないが、少量では変化もあまり感じられない。若干ビターの角が取れる程度。ややしっかりめに加水し、時間をかけるとビターがこなれ、ウッディとオレンジ、モルティのバランスが取れてくる。

評価:3(可も不可もなし)

コスパ:やや悪い
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スコットランドで近年トレンドな「シングルエステート」ディスティラリー。「エステート」とは「領地」を表しており、つまるところ、自分たちの所有する領地内で採れた大麦を原料に領地内でウイスキーを造り、発生した廃棄物(ドラフなど)を肥料として領地内の畑に還す、というクローズドなサイクルでウイスキーづくりを行う蒸溜所のことを指すようです。

ダフトミル蒸溜所はそんなシングルエステート(ボトルには“SINGLE FARM ESTATE”表記)を標榜する蒸溜所のひとつ。2005年に農家の小屋を改装してオープンしたクラフト蒸溜所で、1年のうち夏季と冬季、つまり農業の閑散期のシーズンにのみウイスキー造りを行うという、もっぱらの兼業農家蒸溜所。経営も家族で行っており、製造時期が短いが故、年生産量も少なく約6.5万リットルのみとなっています。

一時は一般流通しないとまで言われていたようですが、2018年あたりから順次市場へリリース、一般ユーザーも入手できるようになってきました。

しかし数量がリリース毎限られることや、これまでの評価が比較的良好である事などから、現状ちょっとしたレアボトルとなっています。生産者のカスバート家は「過度なレアリティを自分たちのウイスキーに付けたくない」と言っているそうですが、ちょっと裏腹な状況ですね。ちなみに過去にリリースされたシングルカスクは5万円以上したそう…。なんともねぇ;

今回のボトルはアジア向け限定のリリースでアウトターンは1685本。うち日本には450本が入荷したとのこと。シングルカスクではなくファーストフィルバーボンバレル6樽分のバッティングで、味わい的にはシンプル方面。これといって突出した要素が無く、少々物足りない印象。また、12年熟成&46%加水調整のわりにアルコール感が強く、素直な味わいと相まってちょっと棘に感じてしまいました。総じて「そこまで」な味の割にお高い…というちょっと残念な結果です。

大量生産でないぶん割高となるのは仕方ないとして、もう少し「らしさ」をしっかり感じられる味だったらなぁと思います。まあ今後も細く長くリリースは続くと思われるので、気長に付き合っていくしかなさそうですね。

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☆ROSEBANK 1990
 SIGNATORY VINTAGE LOWLAND
 Aged:16 Years
 Distilled on:22.06.1990 Bottled on:14.02.2007
 
 度数:43%
 樽種:Hogsheads Cask Nos:1514+15
(状態) 残量:20%程度/バー飲み
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(テイスティング)
香り:
透明感のあるエステリー、桃のコンポート、洋梨のフレーバー、柔らかいフローラル、奥の方に少しくぐもったモルト、僅かながらビターを伴うウッディもある。

味:
柔らかいビター、乾いた穀物または籾殻、やや粘性を感じるスイート、緩みを感じるフローラル。終盤には青みを伴うモルト、若干のメタル。洋梨に近いフルーツのエステリーも感じられるが、極めて控えめ。フィニッシュにはモルティとフローラルが残る。

感想:
香りではピーチや洋ナシなどのエステリー、味わいはシロップのようなスイートとモルト、フローラルが主体な印象。加水されているためか、口当たりはソフト。フローラルの部分はもう少しで柔軟剤や石鹸、パフュームに転じそうな危うい香り…。若干の金属臭が気になるが、悪くはない。特に突出した要素はなし。安定した味わい。

評価:3(可も不可もなし/日飲みできるレベル)


コスパ:良い

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閉鎖蒸溜所のなかでも相変わらず人気銘柄なローズバンク。名前がキャッチーなせいか、それとも名が体を表した(つまりバラの香りがする)わかりやすい味だからか、今もなお高騰の止まらないウイスキーのひとつです。

故に近年リリースのボトルは見つけても手が出ず、オールドボトルは機会に恵まれず、他に目移りしている間に殆ど飲んでいない銘柄となっていました。が、今回無事普通に飲めるレベルのボトルと出会い、テイスティングした次第です。

まあしかしローズバンク自体はリリースがそれほど少なかったわけでもなく、ちゃんと探せばそこかしこにあるはず…。怠慢ですねぇ;

さて、今回いただいたのはシグナトリーからリリースされたバーボンホグズヘッド熟成の16年物、2樽分をバッティングした43%加水品です。

3回蒸溜故か加水品のためか、それとも開栓後の度数落ちか、口当たりはかなりマイルドな印象。しかしながら味わいは割としっかり残っており、スイートとフローラルが心地よい印象の安定した味でした。若干青かったりメタルを感じたりもしましたが、概ね優しい味わいで口当たりも良く、悪印象は殆どありません。ただ、フローラルな部分が僅かにパフュームに傾きつつある印象。個人的には多少のソーピーやパフュームには寛容ですので、毛嫌いするほどではありませんが、これ以上傾くと好き嫌いの別れるものになりそうです。

まあ、なんというか、本当に凄いボトルは凄いんでしょうが、「ローズバンク」というだけで「美味い」に結びつけるのは早計というか…、他の閉鎖蒸溜所のボトルを含めて名前が独り歩きしている感は強いですね。随分今更ではありますが。

今回のボトルは良くも悪くもフラット。ちゃんと飲める味で安心感ってところでした。

さて、ローズバンクは復活のお話が出てましたがどうなったんでしょうか。まあこのご時世なので中断されているのか、それとも…。

まあ果報は寝て待つことにしましょう。

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☆PORTCHARLOTTE 16 AGED YEARS
 LIMITED RELEASE
 度数:55.8%
(状態) 残量:70%程度/バー飲み

(テイスティング)
香り:
ベリーのクリーム、赤ワインのタンニン、スイートで少々くもったエステリー、クリーミーな穀物感、ワインビネガーや甘酢のような酸味、青竹のような青っぽさ、灰のようなニュアンスもあり。次第にキャンディのようなスイートも現れる。

味:
ジューシーなベリーの甘みと酸味。籾殻または乾いた穀物感、出汁っぽいニュアンス。中盤以降は燃えさしのようなスモークが現れる。フィニッシュはややドライ気味で、ベリーや赤ワインのニュアンスが残る。やや下に貼り付く口当たり。

感想:
ブルックラディの原酒に共通するベリーやクリームの風味がよく出ており、ピーティとの纏まりもよく美味い。16年物としては上出来な印象。加水でもかなり伸びるが、ベリーの感じは曇ってしまう。

評価:3~4(美味しく感じる)

コスパ:値段相応~やや悪い
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今年残念ながら中止となってしまったFes Ile向けに用意されたボトル。

フェス自体は中止になったものの、ボトルはデジタル・エクスクルーシヴとしてオンライン上にて限定販売されました。

バッティングに使用された原酒に関しては少々複雑で、スコティッシュバーレイを原料とした2003年蒸溜のニューメイクを

①リフィル・ホグスヘッド原酒を、2012年に1stフィル・バーボンバレルに詰め替えたもの。
②1stフィル・バーボンバレル原酒を、2013年にソーテルヌカスクに詰め替えたもの。
③シェリーカスクとバーボンカスク、新樽を複雑に組み合わせたもの。
(「whiskybase.com」より)

以上3種類とあります。

各個非常に複雑な樽使いで熟成をしたうえに、それら3種類をバッティングしていることからか、どの樽が主張するともなくPC原酒の良さだけが上手く際立っている印象でした(単に舌が馬鹿なだけかも…)。

尚、新樽を使っているという割にウッディさは主張しない印象でした。とにかくベリー感とクリーミーさ、スモークが良く纏まっていてシンプルに美味しい。

個人的には、これまで飲んだPCの中では結構上位にくる味わい。
流石はフェス向けの出来。こういう出来のボトルが定番化してくれるとありがたいんですけどね…。

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☆BALBLAIR Aged 16 Years
 (オフィシャル)
 度数:40%
(状態) 開封後1年半/残量:70%程度/自宅保管

(テイスティング)
香り:
プラムのような酸味の伴うエステリー、リンゴ、香ばしいモルト、土っぽさをもったピーティ、腐葉土、朽ちた木々。漢方のような薬草の香りもある。

味:
ビターと柔らかい酸味が先行。徐々にウッディとスパイシーに移行。土っぽさをアクセントにしつつ、実山椒のような刺激も存在。終盤にはモルトの香ばしさが出現。フィニッシュは意外と長く、ウッディとタンニン、小豆を思わせるスイートが伸びる。後味は比較的ドライ。

感想:
低めの度数ながら、思いの外しっかりとした味わい。全体的に起伏が小さく、素朴な雰囲気ではあるが、悪くない。香りでは土っぽいピートがはっきり出ているが、味ではそこまで主張せず、良いアクセントに終始。地味ながら悪印象のない味わい。加水でビター感が増す。意外とボディは崩れにくい。

評価:3~4 (日飲みできるレベル/美味しく感じる)

コスパ:値段相応

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ヴィンテージシリーズの発売される以前にリリースされていたボトルで、同時期の物としてはNASの「エレメンツ」があります。具体的に何年頃のリリースかは不明ながら、ラベル明記の会社名がインバーハウスであることから、少なくとも1996年~2005年の間と思われます。

味わいとしては、全体的に振り幅の少ない、フラットかつドライな印象。一時期のオールドオフィシャルボトルで感じられることが多い味わいと似ています。

しかしながら、フラットの中にもしっかりとモルトの太さやスパイシーさも含まれ、ちゃんとバルブレアらしさも持ち合わせています。一方、近年のものと大きく異なって、土っぽい内陸系ピートのフレーバーが、このボトルには感じられます。もしかすると、アライド時代には一部、ピーティな原酒を仕込んでいた時期があったのかもしれません(このあたりの情報は調べても出てきませんでした…)。

このピートの風味、決して味わいを邪魔せずスパイス的に効いており、意外といい感じです。雰囲気としては、過去のOBグレンギリーに似ています。

不明な点は幾らかあるものの、かつてのバルブレアを知るには良い教材かと思います。

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☆Ardbeg WEE BEASTIE
 GUARANTEED 5 YEARS OLD
 度数:47.4%
 樽種:バーボン&オロロソシェリー
(状態) 開封後数週間程度/残量:70%程度/バー飲み

(テイスティング)
香り:
甘さの際立ったエステリー、アップルパイ、ヨードと燃えさしの合わさったピーティ、クリームの伴ったモルティ、僅かにドライフルーツのベリー感、洋梨のジャム。

味:
しっかりとした小豆餡のような甘さ、乾いたスモークのピーティ、クリーンなフルーティーとエステリー。仄かに脂肪っぽいオイリーも感じられる。フィニッシュは長めで、ビターとスモーキーとエステリーが混じりあう。後味に多少のエグみが残るも悪い印象ではない。口当たりはやや刺激的。

感想:
5年物という、非常に若いウイスキーでありながら、荒っぽさはそこまで強くは感じられず。ニューポッティな部分はスモーキーさによって上手く隠されている印象。若く、若干の色物感はあるが、ちゃんと近年のオフィシャルアードベッグのバリエーションの範疇に留まっている味わい。加水も多少は耐える。値段は少々高い。

評価:3(可も不可もなし)

コスパ:やや悪い

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プレスリリースを見て、正直食指の動かなかった一本。が、実際に飲んでみるとそれほど悪くもなく、ちゃんとアードベッグの良さ、若いながら纏まった味わいの両方を担保した、「これはこれでちゃんと楽しめる」味わいでした。

アルコール度数は47.4%と半端な数字であり、もしかしてカスクストレングス?!と一瞬疑いましたが、5年熟成のスコッチウイスキーでそれは流石になく(ラベルに表記されていないし…)、おそらく丁度良いところまで加水調整した度数と思われます。結果としてその調整加減が絶妙らしく、若々しさを上手く抑えつつも、ちゃんとアードベッグらしさを残したものとして完成されています。

唯一惜しむらくは価格設定。アードベッグTENとほぼ同額~やや高めになっており、素人感覚からするとちょっとイマイチに感じてしまいます。まあ特殊なリリースという位置づけなのでしょうがないんでしょうけどね…。

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